※プロズミニスピンの開発について※
申し訳ありません文章長いですがお付き合いください。
今から何年前になるでしょうか?私がプロズファクトリーへ入社する以前より、コンパクトスピナーベイトの構想はありました。
ビギナーからエキスパート問わず簡単に使えて釣れるスピナーベイトを目指して取り掛かっておりましたが、ラバージグ屋がワイヤーベイトを製作するのは容易ではありません…。
試行錯誤している間に5年程経ってしまいましたが、このコンパクトスピナーベイトの開発が急速に早まったきっかけになった人物がおります。
それは上野サンスイの古家氏。知る人ぞ知る釣り名人です。
古家さんと言えばトップウォータープラグやビッグベイト釣りに精通しており、特にフロッグにおいては大会などでも功績はピカイチ。その他のテクニックにおいてもその実力はスペシャルな腕前です。
私自身、以前同船させて頂きましたが古家さんのスキルに愕然…正直ショックを受けました。その後古家さんに少しでも近づける様に黙々と練習したのはここだけの話です。
話が横道に逸れてしまいましたが…
何故、古家氏がコンパクトスピナーベイト開発のきっかけになったのか…。
話は遡り約3年程前。
「古家さん最近良い釣りされてますか?」と私が聞くと、
「牛久沼でデカイのばかり複数本釣れたよ!」
「どんなルアーですか?」
「スピナーベイトで釣れたよ!」
・・・・。古家さんとは言え私はそう簡単に牛久沼で通常のスピナーベイトでそんな大釣りが出来る訳がない…。
しかも寒くなっている晩秋ですよ。
秘密があるはずだ!と勝手に決めつけた私は、
「何のスピナーベイトですか?」と聞くと
「次も色々と確認したいからとちょっと秘密にしておきたいんだよね。」(やっぱりな…)
と言われその日は悶々とし、どの様なスピナーベイトで釣ったか気になっていました。
その後月日は流れ…
とあるショップさんに伺い雑談をしていたんです。すると常連さんが、
「今相模湖凄い釣れてるよ!オカッパリね!
月半ばだけど、もう相当な数釣れたよ」って…
もちろん一度も話した事もない方だったので、始めはそちらに耳を傾ける程度でしたが、あまりにも内容が濃く気になり過ぎて…
色々と聞いていたら…
「これで釣ってるよ!」と自分にルアーを見せてくれました。それは自作したコンパクトスピナーベイトだったんです。
続けて、
「これのキモは2つ。そこを外したらダメだよ。あとはやり続けたらわかるよ!もう作るの面倒だから君の所で作って販売してよ。」
と言われました(笑)
その時は、いやいやプロズはラバージグ屋ですからと言いながら、何かドキっとしたのを覚えています。
ドキっとした内容は色々だったのですが、やはり一番に思ったのは、古家さんも、もしかしてコンパクトスピナーベイトを使っていたのでは?
と言う事が気になっていたんです。
連絡を取り、渋る古家さんを強引に説得し聞き出す事に成功!そして予想は的中。
「昔クラッピースピナーベイトを使っていた時があって、その時に沢山釣れた記憶があったから久しぶりに使ってみたんだよ。そうしたらやっぱり釣れて…。牛久沼は皆んながフルサイズを投げているからその大きさにスレているんだと思うよ。クランクは小さいのみんな投げるけど小さいスピナーベイトはあまり投げないから反応がいいよ。」
その考えは当たり前の様に思えましたが、状況にしっかり対応している古家さんは流石だなと思いました。と同時に、コンパクトスピナーベイトへの興味がどんどん深まっていきました。
その後も質問責めをした自分は最後に古家さんにコンパクトスピナーベイト作るなら、キモが2つあるからそこをしっかり抑えた方がいいよと教えてもらいました。
キモが2つ???
何処かで聞いたフレーズでしたが、キモ2つの内容までもがかぶる事はないだろうと…。2人は知り合いなわけでもないので尚更そう思いましたが、深く聞いていくと内容までまるきり同じで…。
やりこんでいくと見えてくる物があるのか?
自分は面識もない2人から全く同じキーポイントのアドバイス頂き、とにかく釣り人としてルアーのポテンシャルを知りたくなりました。
とりあえず相模湖で投げてみよう…
先ずはそこからコンパクトスピナーベイトの第一歩がスタートしました。
※続きは次回に記載します。
長くなりすみません…。